残念ながら、東ティモールでの観光業はまだまだです。本当に、まだまだです。強いて行くと言うならば、世界第三位のキリスト像「クリスト・レイ」(リオデジャネイロとポルトガルのキリスト像に次いで大きい、らしいです。)と、ビーチ沿いの美しいレストランだと思います。ついこの間まで、政治的に安定せず、観光どころではない状況だったので、仕方ないですね。それでも、どんどん東ティモールの状況は変わっています。
そんな中、どこにも負けないのが、海。観光開発が行われてこなかったおかげで、海が荒らされておらず、手つかずの自然が残っているのです。ジュゴンなどの希少動物、クジラ、イルカなども見られます。東ティモールの海は、どこにも引けを取らない「ワールドクラス」だと言われるのですが、実際、海は本当に素晴らしいです。市の中心部からわずか15分程の海岸ですら、サンゴと熱帯魚をおなかいっぱい楽しめるダイビングが可能です。(下の写真は、ディリから東へ1時間ほどの所にある、「One Dollar Beach」の写真。)
山の観光資源としての可能性はどうでしょうか。ラメラウ山という2,700メートルを越える山があり、ご来光ツアーがあります。また、小さな島ですが、熱帯雨林もあり、エコツアーを実施している会社もあるみたいです。珍しい大型ほ乳類などはいませんが、鳥や昆虫など、東ティモール固有の生き物がいるようです。あとは、道路整備の問題だけです。
大規模リゾート施設の建設が予定されているようですが、バリ島などのライバルが至近にいる中で、どれほど人を呼び込めるのかな、とちょっと心配になります。それと、海も山も、手つかずだからこそ、楽しめる場所です。観光開発を行い、多くの観光客が来れば、もちろん、雇用も生まれ、現地の人の役に立ちますが、反対に、手つかずの自然は失われてしまいます。観光開発と自然のバランスをとるって、難しいなと思う瞬間です。
ところで、東ティモールのガイドブックは、1つだけあります。「Lonely Planet」が出版していますが、残念ながら、本は2011年に出版されて以来、改訂されないので、情報がどんどん古くなっています。間違った情報で振り回されることもあります。Web版と合わせて見た方が良いようです。最近、東ティモール政府が観光向けのウェブサイトを立ち上げました。こちらは、東ティモールの素晴らしいエッセンスが凝縮されています。ぜひ、覗いてみてください。
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